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「有楽苑」 @ 愛知県犬山市

犬山市有楽苑 通用門                    犬山市 有樂苑(通用門)


       更新が滞りましたが、撮りためた中からピックアップしてご紹介です。
       まずは先回(犬山)の続き、犬山市の「有楽苑/うらくえん」から...
       (写真はすべて2010/3/14に撮ったものです)




2010早春_竹(有楽苑)01                     有楽苑の竹



  尾張の国で生まれた織田有楽斎(信長の実弟)の名は
  茶の湯の世界では「有楽流の祖」として知られていますが、
  数寄大名のなかでも一目おかれた存在のようでした。

  「本能寺の変」で信長亡き後、家臣であった秀吉の配下で安泰な地位を得、
  関ヶ原の役後には家康から禄を与えられ、秀頼の補佐として大阪城にいました。
  しかし、夏の陣を前にして大阪を退き京都に隠棲したようです。

  剃髪して「有楽斎如庵(うらくさいじょあん)」と号し、隠居後は
  建仁寺塔頭正伝院内(京都)に、起居する書院や茶室「如庵」を造りました。

  徳川時代は守られた有楽の建物や庭園でしたが、明治になると
  三井家が入手し東京へ、そして昭和になると大磯へと移築されました。
  この頃(1936)すでに、「如庵」は国宝に指定されているのですが、
  70年代になると名古屋鉄道が所有し、この犬山城下に移築されたのでした。

  「有楽斎」の名にちなんで「有楽苑」として開苑されたのは昭和47年でした。
  風情ある庭園のなかには、大阪城下の有楽屋敷にあった茶室も
  古図にのっとって復元され、「如庵」とは異なった趣で佇んでいます。




2010犬山有楽苑 徳源寺唐門                    犬山有楽苑 徳源寺唐門


      織田家の菩提寺は、大和にある臨済宗大徳寺の末寺の「徳源禅寺」で
      信長の二男「信雄」の邸宅「徳源院」の古寝殿を移したものだそうです。
      これは、その菩提寺に残っていた「唐門」で茶室と共に移されてきました。



竹と椿(有楽苑)02


         有楽が好んだと云われる竹と椿が、
         苑内のそこかしこに配されています。





2010犬山有楽苑 岩栖門_01                   犬山有楽苑 岩栖門(いわすもん)

       これは数少ない武家屋敷の門として貴重なのだそうです。
       もとは文明年間、細川満元が京都に建立した岩栖院の唐門。
       明治末年に三井家にわたり、茶室「如庵」と共にここに移されました。
      



有楽苑 萱門                   犬山有楽苑 萱門


       有樂苑には、いくつかの門がありますが
       この「萱門」をくぐると、旧正伝院の南側↓に通じます。




2010有楽苑 旧正伝院書院_南面                 有楽苑 旧正伝院書院_南面(重要文化財)


       この書院は、有楽が晩年過ごした隠居所です。
       南の縁側は、現在は呈茶席としても活用されています。
       ご覧のように、細長い切り石の沓脱が備えられていました。

       特別な茶会は催されずとも、ここで一服できるのは嬉しいかぎり...
             お土産に求めた桜屋さんの銘菓「有楽風」もいただきひと息できます。

             みるからに温かな佇まい...
             実は正伝院縁側に座して、ここから眺める茶室「如庵」が一番好きです。



   

       こちらは、旧正伝院書院の庭の「藤原藤房旧蔵石灯篭(左)です。
       そして、同じく南庭にある蹲踞です。





2010有楽苑 含翠門                      犬山有楽苑 含翠門


       本当に「門」ばかりですが、この含翠門をくぐりますと
       先述の「旧正伝院書院」の西側に通じていました。



        
        


       今はたぶん、落椿がみられるのでしょうが...
       散策した頃は、鮮やかな椿が美しく咲いていました。
       「有楽椿」の呼称で、茶花としても用いられる椿もありますが
       関東なら「太郎冠者」といったところですね。

       亡き祖父は政治に携わっていましたが、晩年は茶のみに勤しみ、
       この有楽苑の茶室「如庵」には幾度となく招かれた人でした。
   
       以前は興味が薄かった日本庭園やお茶室ですが、最近では
       ゆるゆると祖父の足跡を辿るのが、日常の愉しみになっています。

       次回は、有楽苑の国宝茶室「如庵」を。
       犬山編が続きますが、今しばらくご辛抱を・・・         つづく



参考資料:冊子「有楽苑」/編集発行:名古屋鉄道株式会社
                /監修: 中村昌生(京都工芸繊維大学名誉教授)
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犬山 有楽苑 (URAKUEN) 
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愛知県犬山市犬山御門先一番地
TEL; 0568−61−4608
OPEN; 9:00〜17:00(3月 1日〜 7月14日)
      9:00〜18:00(7月15日〜 8月31日)
      9:00〜17:00(9月 1日〜11月30日)
      9:00〜16:00(12月1日〜 2月 末日)
*無休
*初釜 正月
*特別公開 秋
*呈茶席あり(書院南側縁側)
 入苑料¥1,000:呈茶料別途¥500
【国宝茶室「如庵」見学(¥2,300)の日程はお問い合わせください。】
                     
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