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ヴァンジ彫刻庭園美術館とアイラン・カンの内なる本棚


ヴァンジ彫刻庭園美術館 庭園                     「竹の中を歩く男/ジュリアーノ・ヴァンジ」
                    ヴァンジ彫刻庭園美術館

   再び、伊豆「クレマチスの丘」の「ヴァンジ彫刻庭園美術館です。
   この彫刻庭園美術館は世界的に有名な建築賞を受賞されていますので、
   美術館の建築にも、少しばかり触れてみようと思い立ちました。
   <展示スペースも含め、撮影(フラッシュ厳禁)の許可をいただいたものです>

   「マーブル・アーキテクチュラル・アワーズ」という建築賞は、
   石材を活かした建築に贈られる権威ある賞なのだそうですが、
   この美術館は2005年のアーバンランドスケープ部門大賞に輝いています。
   さらに、静岡県都市景観賞も受賞されているそうです。   

   設計に携わられたのは、京都大学教授の宗元順氏と
   一級建築事務所(株)ラウムアソシエイツ(柴原利紀氏代表)です。  

   現代彫刻の巨匠と称されるジュリアーノ・ヴァンジ氏による彫刻は、
   さまざまな素材が用いられた、かなりユニークなものですが、
   建物も庭園も、これらの彫刻作品が放つイメージに添うように、
   この土地ならではの魅力を引き出すよう工夫された空間となっています。

   傾斜を生かした設計は、ごく自然に富士の裾野という環境に馴染むもの...
   もとはここにスポーツ施設があったそうです。

   宗元順三氏は建築の設計にあたり、土地の視察にまず赴かれるそうですが、
   その場所に立つことで場が持っている「力」や雰囲気を感じ取るためだそうです。
   そして、ここに展示されるヴァンジ氏のアートにも直接触れられたという...

   彫刻作品に向き合ったことで、「建築」を消していこうと思考錯誤されたようです。  
   建築はあくまで背景というコンセプトだったそうで、シンプルなデザインです。 
   
   結果、建築だけが主張することもなく作品を浮かび上がらせる空間に仕上がり、
   建築設計としてここは、宗元順三氏の集大成ともいえる作品なのだそうです。 

   庭園の石が敷き詰められたスペースをわたり、建物の中に入りますと
   エントランスホールから、睡蓮池があるクレマチスガーデンを見下ろせます。
   この広い芝生にもヴァンジ氏の彫刻作品が点在していました。



ヴァンジ彫刻庭園美術館エントランスホール
 エントランスホールには、アイラン・カンによるブック・オブジェがありました。
 高低差のある土地に佇む建物の設計は、このエントランスホールから、
 下へ下へと展示室に向かって少しずつ下りて行く工夫がされたものでした。
 階段のデザインもさることながら、視界が妨げられず下りるのが億劫ではありません。


ヴァンジ彫刻庭園美術館エントランスホールより



ヴァンジ彫刻庭園美術館展示スペース01



ヴァンジ彫刻庭園美術館屋内
              屋内のこのブリッジはガラスの床です。
              採光の工夫も随所でみられました。



ヴァンジ彫刻庭園美術館展示スペース02



ヴァンジ彫刻庭園美術館                美術館展示スペースから屋外を望む


   只今、階下の小さなスペースでは「アイラン・カン」の企画展開催中です。

Airan Kang_the bookshelf enLightened_ヴァンジ彫刻庭園美術館 企画展2010            the bookshelf enLightened/アイラン・カン

                 
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                 アイラン・カン/Airan Kang
                 内なる本棚
                the bookshelf enLightened
                 2010/2/20(Sat)〜5/9(Sun)
                 ヴァンジ彫刻庭園美術館 企画展
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  メディア・アーチスト、「アイラン・カン」の個展は、美術館スペースでは日本初!!
  昨春の展示会は、神保町の本屋さんや渋谷のギャラリー等でも催されましたね。

  韓国に生まれ育ち、カントなどの西洋思想に慣れ親しんだというアイラン・カンは
  本をモチーフにしたインスタレーションで注目を浴びているアーティストです。      

  色鮮やかに光る本のオブジェが、ブックシェルフに陳列されているのですが、
  狭いスペースにミラーの壁が広がりを作り、不思議な空間となっていました。

  資料によりますとこれらの作品は、実際の本のサイズと同じ原型を
  透明樹脂で型抜きされ、ここに本の装丁をプリントしたものだそうで、
  LED(発光ダイオード)ライトで内側から光を放つように作られています。

  「展示室のなかにミラールームを設け、
   虚構のまじる多次元的な空間をつくりだします。
   仮想と現実が混在する、今日の情報化社会における
   リアリティーの姿を映しているかのようです。」

  資料にあるこの紹介文に、なるほどと納得しながら観ました。

  アイラン・カンご自身は、本というものはただ単に情報を詰め込んだものではなく
  歴史や記憶が濃縮された空間であり、時間でもあると...。 確かに!

  感じ方はいろいろでしょうが...
    この蛍光カラーの煌めきの中にしばらくいますと、虚構の世界とはいえ、
  沢山の本に詰め込まれた情報の洪水に溺れそうにも思えました。
  

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 クレマチスの丘 ヴァンジ彫刻庭園美術館
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静岡県長泉町東野クレマチスの丘(スルガ平)347-1
TEL  055-989-8787
● ジュリアーノ・ヴァンジ氏の詳細はこちら⇒www.vangi-museum.jp/
●アイラン・カン企画展⇒www.vangi-museum.jp/002_kikaku/airankang.html
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