le Magazine ★ Richesse                                                      リシェスなささやき・・

日独交流150周年記念「マイセン磁器の300年」展                 六本木サントリー美術館

東京ミッドタウンhanging screen_サントリー美術館_独交流150周年記念_国立マイセン磁器美術館所蔵_マイセン磁器の300年                    「マイセン磁器の300年」展


東京ミッドタウン、ガレリア3Fの「サントリー美術館」で開催され、
一昨日幕を閉じた「マイセン磁器の300年」展を観てきました。

ヨーロッパに於いて、硬質磁器を初めて製造したのは、云わずと知れたマイセン窯...
昨年(2010)は、開窯300周年を迎えられたそうです。
(覚え書きをだらだらと綴っていますので、お時間のある方だけお付き合いくださいね。)

以下(青文字)はサントリー美術館による展覧会の案内(抜粋)です。
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本展は、国立マイセン磁器美術館の全面的な協力のもと、18世紀初頭の開窯期から王侯貴族の贅沢な磁器趣味、万国博覧会、モダニズム時代を経て現代まで、各時代の様式とジャンルを網羅し、その歴史の全貌に迫ります。   
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18C初頭のヨーロッパ...
各国(君主)が東洋から渡った磁器の製法の解明を競い合った時代...
透光性に優れ、滑らかで白い東洋の美しい磁器は、ヨーロッパ人を魅了したようです。

ザクセンの強王、アウグスト2世によりドレスデンの要塞に幽閉された錬金術師、
J.F.ベットガーが、西洋で初めて「硬質磁器の焼成」を成功させたと云われています。

彼はユングフェルン稜堡(乙女の砦)に隣接する地下壕で、日夜実験を繰り返し、
まず赤茶色のТ錙覆擦辰)を造り、やがて白い磁器を焼成したと記録にあるようです。

職業柄、「錬金術師」という言葉には過敏に反応してしまいますが、(苦笑
アウグスト強王に囚われる前のベットガーは、ベルリンで薬剤師の見習いをして
世界中から蒐集した薬草等を調合し、不老不死の秘薬の研究に勤しんでいたそう...

さて、このベットガーの思考錯誤の実験による磁器焼成の発明を経て、
1710年1月23日、王の布告により、公式に「マイセン磁器製作所」が開設されます。
工房は、エルベ川下流のマイセン、アルブレヒツブルク城内に設けられました。

この城は警備が容易な造りで、工房に於ける磁器製造の機密保持には適したのだとか。 
ところが数年後、逃亡者により、マイセンの秘法はヨーロパ中に広められてしまいます。

ベットガーは病のため1719年、37歳の若さで生涯を閉じていますが、
磁器の原料処方は没後、封印されて国家機密として扱われたにも関らず...です。

マイセンの「交差剣」のマークの表示は、この時から付けられるようになりました。
他の工房の磁器と区別するために、表示が義務づけられたそうです。
商標として世界最古のコバルト・ブルーの「交差剣」は、お馴染みですね!
これは、当時のザクセン公国の紋章だったようです。


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日独交流150周年記念
国立マイセン磁器美術館所蔵

300years of MEISSEN
 マイセン磁器の300年

 2011.1.8(Sat)〜3.6(Sun)
会場 サントリー美術館
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              第1章 西洋磁器の創成期
                 1.磁気製法の発見
                 2.色絵の完成
                 3.東洋への憧れ
                 4.ヨーロッパ様式の誕生
              第2章 王の夢、貴族の雅
                 1.王の夢
                 2.貴族の雅                         
              第3章 市民階級の台頭と万国博覧会
                 1.新古典主義とビーダーマイヤー
                 2.万国博覧会と歴史主義
              第4章 モダニズムの時代 
                   アール・ヌーヴォー,アール・デコ
                 1.アール・ヌーヴォー
                 2.アール・デコ
              第5章 創造の未来へ



東京ミッドタウン_サントリー美術館_独交流150周年記念_国立マイセン磁器美術館所蔵_マイセン磁器の300年展_神話図壺(国立マイセン磁器美術館蔵)                  「マイセン磁器の300年」展
                      ポスター:神話図壺
           (フォルム原型18世紀中期.製造1880-1900年頃)
                  左:ゼフィロスとアモール
                  右:ブシュケ あるいは音楽のアレゴリー

サントリー美術館入り口に掲げられたポスターです。
この一対の壺には、カメオのようなレリーフ装飾が施されていました。
色釉の上に、磁土を液状に溶いて塗り重ねられているのだそうで、
パット・シュル・パットと云う装飾技法として知られています。

左の壺には、愛の神「アモール」が、右には美しい霊魂の神「ブシュケ」...
壺の表面に繰り広げられた神話の世界に、しばし時を忘れて見入りました。

1851年、第1回ロンドン万国博覧会に展示されたという大作です。
ウェッジウッドのカメオ装飾に対抗してフランスで開発された技法を、
マイセン窯も導入し、ユリウス・ハンツェと云う方が完成に導いたようです。
羽根などの透け感が見事で、溜息まじりで拝見しました。

        
溜息まじりと云えば、もうひとつ...
今回の展覧会では、記憶に留めておきたい作品がいくつかありましたが、
磁器というよりも、まるで漆器のような美しい花瓶には特に魅せられました。
拙いラクガキでは色艶をお伝えできませんが、覚えがきです。

Memo byRichesse_ブラウンズドロフ様式バラ文瓶

漆塗りのような深く濃い地色に、バラ模様が浮かびあがり、
首に嵌められた輪の部分に施された金彩は、繊細で控えめ...
ネオ・ロココ様式が主流の時代にあった作品のようでしたが、
それは、しっとりと美しく、展示室で異彩を放っていた花瓶でした。

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「ブラウンスドルフ様式バラ文瓶」
Vase with rose pattern in the style of Eduard Braunsdorf
原型1863年頃.製造1900年頃
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ブラウンスドルフ(Eduard Braunsdorf)さんは、色絵の世界に
光の表現を取り入れた独自のスタイルを確立した方のようです。        
色絵付けのなかでは、他の描法とは一線を画すジャンルとされ、
この花卉(かき)文様を、「ブラウンスドルフ様式」と呼ぶのだそうです。
        
今更ですが、色絵(上絵付け)は焼成によって発色するわけですから、
印象派絵画を彷彿させる、光を放つこのバラの文様は、当然ながら
窯の中での色の変化を知り尽した、熟練の絵付け師ならではの描写...
見れば見る程、漆塗り様の地色で深い部分から発色しているようでした。      


ところで、本展で最も興味深く拝見したのは...
いうまでもなく、「第1章の西洋磁器の創世期」の展示室でした。
        
先述のJ.F.ベットガーによる、ヨーロッパ発の完成をみた磁器(白磁)は、
当時ジャスパー磁器とも呼ばれ、赤色Т錣両得を経て造られました。
囚われの身でこれらを造った作者に、想いを馳せました。

白磁(ベットガー磁器)の素材には、はじめは長石の代わりに
磁土(カオリン)に雪花石膏を混ぜられた石灰性のものが使われています。
だからでしょうが...
白磁瓶『Bottle after Chineese model/原型・製造1715年頃』は、
いわゆる「マイセンの白」より、クリームがかった柔らかな色合いでした。

長石を用いたマイセン磁器が生まれたのは1720年以降だそう...
純白で良質な磁器の焼成は、ベットガー在世中には叶わなかったようです。

明時代の徳化窯(福建省南部)による白磁「犀角杯」の写しもありました。
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徳化窯写し白磁小杯
Small bowl after Chinese "Blanc de Chine"
model from Dehua
原型1709-1710年頃・製造1709-1710年
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レリーフが施された、このベットガー磁器にも惹かれるのでした。 
”Blanc de Chine”として光沢のある白が珍重されたとありました。
 

        
嬉しかったのは、出光美術館が所蔵する2点の壺の特別展示...
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特別出品 出光美術館所蔵
色絵花鳥文六角共蓋壺 / マイセン(Meissen porcelain)
色絵花鳥文六角共蓋壺 / 柿右衛門(Kakiemon style,Hizen ware)
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2点を比べると、マイセン壺の地色は青磁っぽくみえました。

17C初頭の肥前有田で、磁器の製造が始まったのはよく知られるところ。
その後は白磁に色絵が施され、柿右衛門様式として注目を浴び続けます。
今も昔も洋の東西を問わず支持される、人気の柿右衛門様式ですが、
マイセン窯でも1720年代以降に、色絵磁器の写しが試みられたようです。


マイセン磁器の歴史を辿る、有意義な時間を持てました。
手仕事ならではの美しいマイセンの器を、いくつか愛用していますが
スタイリッシュな空間にも、シノワズリなマイセンは寄り添います。
時々テーブルで、漆器とのコラボを楽しんだりしています。
        
マイセン磁器の300年展...
この後も、各地を巡回するようですので、また伺えればと思います。



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日独交流150周年記念
国立マイセン磁器美術館所蔵
 マイセン磁器の300年
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                     主催 :サントリー美術館
                         国立マイセン磁器美術館
                        NHK
                        NHKプロモーション
                     後援 :ドイツ連邦共和国大使館
                     協賛 :冨士機材・三井不動産
                    協力 :ジーケージャパンエージェンシー
                            ルフトハンザ カーゴ
                            ルフトハンザ ドイツ航空



さて、展覧会の後は、美術館内の和みスペースでひと息...
ここには、加賀麩の老舗、金沢に本店を構える「不室屋」さんのカフェがあります。


サントリー美術館SHOPxCAFE 金沢加賀麩「不室屋」の三色生麩のくず湯                    サントリー美術館 SHOPxCAFE
 
今回は、この「三色生麩のくず湯」をいただいて温まりました。
三色生麩が浮かんだ、ほんのり甘いくず湯には金箔も添えられていました。
これは、「マイセン磁器の300年展」開催中の限定メニューだそうです。
ごちそうさまでした...


日独交流150周年記念・国立マイセン磁器美術館所蔵
マイセン磁器の300年展巡回先
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2011年4月16日(土)〜  6月12日(日):松本市美術館
2011年9月10日(土)〜11月27日(日):兵庫陶芸美術館
2012年4月  7日(土)〜  7月22日(日):大阪市東洋陶磁美術館
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*巡回先美術館DATAはこちら★(ページ内リンク)


Museum of MEISSEN Art , MEISSEN Manufactory
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Talstraße 9,01662 Meißen
http://www.meissen.com/de/museum/museum-meissen.-art
TEL:  +49(0)3521 / 468-208 und -700
E-Mail: museum@meissen.com


SUNTORY MUSEUM OF ART
サントリー美術館
=====================================
東京都港区赤坂9−7−4
東京ミッドタウン ガレリアF3
http://suntory.jp/SMA/
Tel : 03-3479−8600
Open : 〔日・月・祝〕10:00〜18:00
            〔水〜土〕   10:00〜20:00
Closed : 火曜日 
Admission fee :¥1,300
Access 都営地下鉄 大江戸線 六本木駅出口直結
           東京メトロ 日比谷線 六本木駅(地下通路直結)
           東京メトロ 千代田線 乃木坂駅出口より3分
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<次回は、サントリー美術館コレクション展です>
開館50周年記念「美を結ぶ.美をひらく」PARTI
夢に挑む コレクションの軌跡
2011.3.19(Sat)〜5.22(Sun)
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加賀麩 不室屋(ふむろや)
======================================
<不室屋本社>
石川県金沢市かたつ1番地
http://www.fumuroya.co.jp/
茶寮不室屋/FUMUROYA CAFE
石川県金沢市尾張町2丁目3−1
予約Tel:076-224-2886 ‎
Open :11:30〜18:00
      11:30〜14:00 (Lanch)
Closed:火曜日
SHOP X CAFE
東京都港区赤坂9−7−4
東京ミッドタウンガレリア3F サントリー美術館内
Open :11:00〜20:00 無休
★マイセン磁器の300年展 巡回先

松本市美術館   <2011年4月16日(土)〜  6月12日(日)>
========================================
長野県松本市中央4-2-22
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/index.html
TEL: 0263-39-7400 
Open : 9:00〜17:00
Closed : 月曜日 ・年末年始
Admission fee :大人¥400/高・大学生¥200/中学生以下無料
Access * 松本ICから車で15分

兵庫陶芸美術館      <2011年9月10日(土)〜11月27日(日)>
=============================================
兵庫県篠山市今田町上立杭4
http://www.mcart.jp/
TEL:079-597-3961
Open : 〔4月〜10月〕10:00〜19:00
      (7〜8月の特別展開催中の金曜日・土曜日 〜21:00)
            〔11月〜3月〕 10:00〜18:00
Closed : 月曜日・年末年始 
Admission fee :展覧会ごとに異なる
Access 舞鶴若狭自動車道 三田西IC/丹南篠山口IC
      中国自動車道 滝野社IC
      阪神方面よりR176

大阪市東洋陶磁美術館  <2012年4月 7日(土)〜7月22日(日)>
=============================================
大阪府大阪市北区中之島1丁目1-26
http://www.moco.or.jp/
TEL:06-6223-0055
Open : 9:30〜17:00
Closed : 月曜日 ・年末年始(12/28〜1/4)・展示替え期間
Admission fee :大人¥500/高・大学生¥300/中学生以下無料
Access
*専用駐車場なし



Art ☆Museum(アート・美術館) : comments(7) : - : posted by le Magazine ★ Richesse
Comment








Richesseさん、こんにちは♪

この展示会、行かれたんですね〜
羨ましいです♪

実は私も狙っております。

日経新聞?の記事切り抜きもしっかり保存(^o^)vして、大阪の東洋陶磁器美術館に出かけようかなぁと思っています。


マイセン窯といえばベドガーを思い出します。
美しい器の影で
技術を守るためにほぼ囚人同様を送り、

おぼろげながらですが、もしかして逃げないように目をつぶされた・・?(@_@)?
違っていたらゴメンナサイ(>_<)


マイセンも素敵ですが
Richesseさんの覚書きスケッチに
うっとりしています。

素敵だわ〜☆

本物に出会うことが
とても楽しみとなりました。


シノワズリのマイセンも素敵ですね。
漆器との取り合わせ・・

こちらもどんな感じかしら?と
わくわく想像しています♪
posted by riko : 2011/03/09 6:27 PM :


rikoさん こんばんは!

長々と綴りましたのに、ご覧いただけたのですね。
いつもありがとうございます♪

>もしかして逃げないように目をつぶされた・・?(@_@)?
幽閉され、毒物も扱う実験を繰り返す日々...
確かに視力を失ったようですね。

>Richesseさんの覚書きスケッチに
ありがとうございます。
展示室にはむろんペンの類いは持ち込めず、
いつもベグシル(ゴルフのスコアペンシル)持参です。
スケッチだなんて...
唯のラクガキで〜す。^^

今回、ヘロルドやケントラーニ触れませんでしたが
絵付けはやはり素敵ですよね...
植物画譜からとったモチーフの装飾には、特に魅せられます。

posted by le Magazine ★ Richesse : 2011/03/09 9:44 PM :

riko三おはようございます。

今、伺おうとしましたが...
rikoさんのお部屋には、ジャンプできませんでしたよ???
posted by le Magazine ★ Richesse : 2011/03/10 7:33 AM :
Richesseさん、おはようございます。

はい、ジャンプされた方は
another blogです<m(__)m>
(実は2つあるのです^^;)

内容を考えると
どうしても分けざるをえませんでした(@_@)

anotherの方は仕事柄
身体に関係することや
その視点から

また関係者の方々にお知らせする・・
という意味でも綴っております。

another rikoです。

よろしくお願いいたしますm(__)m

もうひとつのと同時進行・・
ややこしくて申し訳ありません(>_<)
posted by riko : 2011/03/10 8:40 AM :


rikoさん
おはようございます。

そうだったのですね。
朝、出がけでしたから
ゆっくりと拝見もできず、早合点...

大変、失礼いたしました。
ご丁寧にお知らせくださり、ありがとうございます。

では、あらためまして
another rikoさん、ようこそ♪
今後ともどうぞよろしくお願いいたします☆
posted by le Magazine ★ Richesse : 2011/03/11 7:45 AM :
Richesseさま

ありがとうございます。

香りのことにも触れることがあるので
何だか恥ずかしいです。


お知らせするのは
どうしようか・・と迷ったのですが
どちらも私なので・・・(>_<)
posted by riko : 2011/03/12 2:21 AM :


rikoさん おはようございます。

お知らせくださり、ありがとうございます♪
香りのこと、またいろいろ教えてくださいな!
posted by le Magazine ★ Richesse : 2011/03/13 8:55 AM :
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