律宗総本山 唐招提寺<金堂(国宝)>
今週、薬師寺の次に訪ねたのは、鑑真和上が開山したという名刹です。
南都六宗のひとつ、律宗の総本山である唐招提寺です。
井上靖の歴史小説、「天平の甍(
いらか)」でも知られる大屋根がのびやかです。
ここでいう甍(
いらか)とは、天平の建造物である金堂の鴟尾(
しび)を指します。
(※ 鴟尾(
しび) :瓦葺屋根の大棟の両端のつけられた飾りの一種)
南大門の前に佇むと、正面に金堂(国宝)が望めます。
薬師寺の朱が鮮やかな造りに比すると、なんとも慎ましやかな佇まいです。
参道を進みながら簡素な美しさに見とれ、ほっとさせていただきました。
創建以来、初とされた大改修が行われたのは、記憶に新しいところ...
メディアもとりあげていましたので、何度か目にしたことがありましたが、
このお寺の玉砂利を踏むのは、実は今回が初めてです。
お正月休みに先述の文庫を読み返したところで、感慨深いものがありました。
唐招提寺 <鼓楼(国宝)>
この二層の建物は鎌倉時代の再建だそうで、舎利殿とも云われます。
鑑真が唐から請来した仏舎利が、1階に安置されているからだそうです。
再建以来、鼓楼と呼称されたと案内にありました。
唐招提寺 <講堂(国宝)>鑑真和上が唐招提寺を開創するにあたり、平城宮東朝集殿が移築されたもの。
平城宮唯一の宮殿建築の遺構と、案内にありました。
簡素ですが力強い、当時の宮殿建築を今に伝えています。
講堂内には、ご本尊の弥勒如来坐像(重文)が安置されています。
唐招提寺 <経蔵(国宝)>
経蔵は、唐招提寺の建造物で最も古く、しかも日本最古の校倉造りだそうです。
もとは新田部親王旧宅の米倉だったものが、改築されたようです。
礼堂(重文)の東側に、こちらの↓ 宝蔵と並んで佇んでいました。
唐招提寺 <宝蔵(国宝)>
宝蔵(国宝)は、唐招提寺創建にあわせて建立されたそうです。
それにしても、唐招提寺は国宝の宝庫ですね。
この後は境内のはずれに...
御影堂とその東に位置する、鑑真和上開山御廟へ向いました。
木立を抜けて御廟に向かうと、緑が美しい苔が広がっていました。
御廟内には、井上靖の「天平の甍」の碑も建立されていて、
遣唐使の二人の留学僧が、鑑真和上を唐より招聘するために、
命がけで苦難に立ち向かったという、あの物語が脳裡をよぎります。
幾多の困難にも屈することがなかった鑑真の強固な信念にも敬服します。
律宗総本山 唐招提寺
<世界遺産 古都奈良の文化財>------------------------------------
奈良市五条町13-46
www.toshodaiji.jp/index.html
TEL: 0742-33-7900
拝観時間:8:30〜17:00(受付16:30)
有料Pあり
最寄IC.西名阪自動車道 郡山IC.より8Km
第二阪奈有料道路 宝来ランプより3Km
最寄駅:近鉄西ノ京駅
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法相宗大本山 薬師寺@奈良 西ノ京
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