le Magazine ★ Richesse                                                      リシェスなささやき・・

マイセン 〜西洋磁器の誕生展〜@京都細見美術館

マイセン 西洋磁器の誕生展/京都細見美術館 01                       京都市岡崎 細見美術館


京都は岡崎、平安神宮の近隣に佇む細見美術館です。
今月初め、根津美術館で肥前磁器のコレクション展を観たところですが、
こちらではマイセン工房の初期に創られた磁器を鑑賞できました。

細見家三代の蒐集による、主に日本美術の優品を収蔵する比較的新しい美術館です。
内外屈指のコレクションの、中でも琳派の作品には特に魅せられています。

美術鑑賞の後に、最上階の茶室でお抹茶をいただける点も嬉しく、
またカフェの照明を知人が担当されていることもあり、身近に感じています。

今回の催しは、昨年秋に虎ノ門「大倉集古館」で開催された、
ドイツ、マイセン工房の「開窯300年」を記念する展覧会の巡回で、
マイセンの原点ともいえる、創世記の作品に的を絞られた展示内容です。



マイセン 西洋磁器の誕生展/京都細見美術館 02               細見美術館 「マイセン 西洋磁器の誕生」展 ポスター


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 1710年、ドイツ・ザクセン選帝候アウグスト強王の情熱のもと、ヨーロッパで最初
に硬質磁器を誕生させたのがマイセン磁器製作所です。
 開窯300年を記念とする本展では、このマイセン窯の最も華やかな時代を築いた
絵付師 J.G.ヘロルトと彫塑家 J.J,ケンドラーが王侯貴族の注文に応じて創り出した
貴重な初期作品をはじめ、18世紀の魅力溢れるマイセンの数々をご紹介します。
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                                  細見美術館リーフレットより


Glittering Meissen
陶磁器に出会う后。he Birth of European Porcelain.
開窯300年     Celebrating 300years of Meissen Ware.
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マイセン
西洋磁器の誕生
平成23年4月23日(土)〜7月3日(日)
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主催 細見美術館、毎日新聞社
協力 L'HOMME DE CHINA



マイセン 西洋磁器の誕生展/京都細見美術館 03                  マイセン 「西洋磁器の誕生」展リーフレット


リーフレットに掲載の「色絵金彩人物文鉢」に描かれた、
シノワズリな衣服を纏う人物の表情がユニークでした。
中国の磁器が珍重された時代にあって、
当時のヨーロッパの東洋への憧憬が伝わってきます。

本展覧会は、陶磁史研究家「松村真希子」女史による監修によるもの。
マイセン磁器の黄金期ともいえる、初期の作品ばかりで観応えがありました。

<展覧会構成>
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初期作品  J.G.ヘロルトの世界
東洋への憧れ
フィギュア(磁器人形)は踊る
サーヴィスの世界
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■ マイセン磁器展覧会 関連記事
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日独交流150周年記念-マイセン磁器の300年展-/六本木サントリー美術館

東京ミッドタウン、ガレリア3Fの「サントリー美術館」で開催され、
一昨日幕を閉じた「マイセン磁器の300年」展を観てきました。
ヨーロッパに於いて硬質磁器を初めて製造したのは云わずと知れたマイセン窯...
昨年(2010)は、開窯300周年を迎えられ...
  Read More・・・
                                          by le Magazine Richesse   2011/3/8
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京都 細見美術館 / HOSOMI MUSEUM
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京都市左京区岡崎最勝寺町6−3
http://www.emuseum.or.jp/
TEL: 075-752-5555
OPEN: 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
CLOSED: 月曜日
ACCESS: 地下鉄東西線「東山駅」⊇亳(徒歩約7分)
専用Pなし
* いつも「みやこめっせ」のPを利用しています。
   疎水を渡る(二条橋)と直ぐの交差点です。

■ 細見美術館 次回企画展
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アートキャンパス2011 −鎌倉・室町・桃山−
2011年7月9日(土)〜9月25日(日)
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■ 秋には地元愛知でも開催されるようですので、また伺いたいと思います。
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開窯300年 「マイセン 西洋磁器の誕生」巡回展
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2011年 7月20日〜 9月25日: 町田市立博物館
2011年10月8日〜12月11日: 愛知県陶磁器資料館
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■ マイセン磁器の展覧会はこちらでも...
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日独交流150周年記念・国立マイセン磁器美術館所蔵
マイセン磁器の300年展
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2011年1月08日(土)〜  3月06日(日):サントリー美術館(六本木)
2011年4月16日(土)〜  6月12日(日):松本市美術館
2011年9月10日(土)〜11月27日(日):兵庫陶芸美術館
2012年4月  7日(土)〜  7月22日(日):大阪市東洋陶磁美術館
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*巡回先美術館DATAはこちら★(Richesseブログ内リンク)





Art ☆Museum(アート・美術館) : comments(0) : - : posted by le Magazine ★ Richesse
南青山で和み時間                           垂涎の肥前磁器と庭園散策@ 根津美術館

le5juin_南青山_根津美術館庭園                  南青山 根津美術館庭園 2011/6/5


更新が滞っていますが、引き続き撮りためた中から...
蓼科高原バラクライングリッシュガーデン
の記事と前後してしまいましたが、
長野に赴く前に立ち寄ったのはこちら...

根津美術館の庭園は自然味溢れる、都会のオアシスです。
隅には薬師堂もあり、随所に石仏や灯篭、石像彫刻が配された和の趣で、
池の周りには幾棟かの茶室も点在するほど、広い敷地を誇るものです。
四季折々、いつ訪れてもゆるりと心を緩ませてくれるスポットです。

こちらが美術館のアプローチです。


le5juin2011_根津美術館アプローチ                    根津美術館 アプローチ


アプローチの屋根は低く設計されていて、
歩いていても、建物の壁による威圧感はありません。
植栽の竹が涼しげです。

ここは茶道具をはじめ、仏教美術品等を主に収蔵する美術館で、
日本や東洋の古美術に興味をお持ちの方々が多く集われるようです。
初代根津嘉一郎(青山)の蒐集品に加え、多数の寄贈コレクションで知られます。

佇まいといい、コレクションといい、庭園といい...
興味の尽きない美術館で、規模もほどよく、企画展の度に訪ねています。
以前も記しましたが、建物は隈研吾氏の設計によるもの...

現在、「伊万里、柿右衛門、鍋島」のコレクション展を開催中です。
今回は故山本正之氏寄贈による、肥前磁器の名品の数々を鑑賞してきました。


根津美術館_コレクション展「肥前磁器の華」チケット                      根津美術館展覧会チケット

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コレクション展
伊万里・柿右衛門・鍋島
 肥前磁器の華
ELEGANT HIZEN PORCELAIN
2011/5/28(Sat) 〜 7/3(sun)
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有田で白磁鉱が発見され、日本で初めて磁器が焼かれたのは17Cといいます。
肥前焼きは一般に、「古伊万里」「柿右衛門」「鍋島」の三様式に分類されますが、
これらの磁器が放つ魅力は、滑らかで僅かに光を通す磁肌の美しさに加え、
染付や色絵付けの技法にもあり、心を捉えられてしまうことが少なくありません。



根津美術館コレクション展リーフレット_伊万里・柿右衛門・鍋島_「肥前磁器の華」展             コレクション展「肥前磁器の華」  リーフレット(裏面)



初期伊万里のシンプルな染付から色絵付けへ...
そして雅で鮮やかな色絵付けへ、さらには鍋島へと...
肥前磁器の展開の様相を順にみてとれる、わかり易い展示内容でした。

肥前磁器をこれほどまとめて拝見する機会は、根津では5〜6年ぶりでしょうか。
以前は、「柿右衛門」様式に特に魅かれていましたが、
齢を重ねることで、少しずつ興味の対象も変わってくるようです。
今さらですが、「鍋島」が放つオーラに特に圧倒されています。


同時開催
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展示室2 近世の水墨画
展示室5 硯箱 〜机上の華〜
展示室6 雨を楽しむ
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2F展示室の茶道具も興味深く鑑賞しました。
長石の白い粒を水玉に見立てた、信楽茶碗「水の子」が面白く...
井戸脇茶碗「老松」や、利休による桃山竹の茶杓「浮橋」もありました。
コーナーに設けられている、茶室を模した「青山荘」のお道具も毎回楽しみです。

また展示室2では、思いもかけず「酒井抱一」の「七夕図」を観ることができました。
梶の葉が浮かべられた角だらいが涼しげで、上には紐に掛けられた五色の糸...
七夕で短冊が使われる前には、梶の葉に和歌を記したといいます。

余白の効いたすっきりと美しい掛け軸で、魅かれています。
「かささぎの さして呼ぶなり 星の竹」
と、なんとも奥ゆかしい句が添えられている作品です。


さて、館内の写真はむろんNGですので、お庭の写真を並べます。
美術館に到着するや否や、真っ先に庭園散策で清々しい気分に浸ったのでした。


2011根津美術館庭園04

リニューアルオープンに伴い、庭園にも車イスの乗り入れが可能になりました。


 2011根津美術館庭園05


ここが南青山の一画とは、俄かには信じ難いほどの静寂に満たされ、
崖地に造園されたお庭だけあって、変化に富んだ園路で散策も楽しい...



   
   


庭園の其処かしこに佇む石像彫刻や灯篭...
昔は興味の薄かった石灯篭ですが、近頃では足を停めて注視するようにも...



2011根津美術館庭園_茶室

茶室は4棟...
この美術館が所蔵する茶道具に想いを馳せながら、
それぞれ趣の異なる茶室を巡るのも楽しいひと時です。



 2011根津美術館庭園06 茶室「弘仁亭」                       弘仁亭・無事庵

この辺りは毎年連休の頃、特に賑わいをみせています。
カキツバタの池の畔に、ひっそり佇んている「弘仁亭・無事庵」です。
他に、「閑中庵・牛部屋」、「披錦斎・一樹庵」、「斑鳩庵・清渓亭」が点在します。



2011根津美術館庭園03


さて、散策の後はこちらのNEZU CAFEで喉を潤します。
シンプルで明るく、心地よい空間です。


le5juin2011_NEZU CAFE 01                     根津美術館庭園内 NEZU CAFE

本館の建物と同様、隈研吾氏が設計に携わられています。
リニューアルオープンの際、新設されたカフェです。



NEZU CAFE 03




NEZU CAFE 02




CAFEより望む 根津美術館本館ギャラリー                                CAFEから望む根津美術館本館ギャラリー


          この日は、美術館本館を望むこちらのテーブル席で...

NEZU CAFE 05
             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
             NEZU CAFE
             OPEN: 10:00 〜 17:00(L.O 16:30)
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NEZU CAFE 04 レア&ベイクドチーズケーキ                     レア&ベイクドチーズケーキ



NEZU CAFE 04
こちらは濃緑の庭園に面する、カフェのデッキです。
涼感漂う、さらりと心地よい散策日和でした。



根津美術館庭園の山桜(Purunus jamasakura)                            Prunus jamasakura / ヤマザクラ




NEZU MUSEUM/ 新・根津美術館
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東京都港区南青山6-5-1
TEL:03-3440-2536  FAX:03-3440-2436
OPEN:10:00〜17:00(入館16:30まで)
CLOSED:月曜日・展示替期間・年末年始
● 一般¥1,200/ 学生(高校生以上)¥1,000
● 地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線 「表参道」駅
 A5出口(階段)徒歩8分
 B4出口(階段・エレベータ)徒歩10分
 B3出口(エレベータ・エスカレータ)徒歩10分
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伊万里_柿右衛門_鍋島_肥前磁器の華_根津美術館2011展覧会Poster



 
 伊万里・柿右衛門・鍋島
 肥前磁器の華
 ELEGANT HIZEN PORCELAIN
 2011/5/28(Sat) 〜 7/3(sun)
  www.nezu-muse.or.jp/ 
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<根津美術館関連エントリー> 
  ● NEZU CAFE @ 新・根津美術館  2009/10             
  ● 都心のオアシス @ 南青山 根津美術館庭園  2009/10
  ● Tea and Art ★ 再びNEZU CAFE@新根津美術館   2009/12/23
    ● 新・根津美術館「国宝那智瀧図と自然の造形」


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日独交流150周年記念「マイセン磁器の300年」展                 六本木サントリー美術館

東京ミッドタウンhanging screen_サントリー美術館_独交流150周年記念_国立マイセン磁器美術館所蔵_マイセン磁器の300年                    「マイセン磁器の300年」展


東京ミッドタウン、ガレリア3Fの「サントリー美術館」で開催され、
一昨日幕を閉じた「マイセン磁器の300年」展を観てきました。

ヨーロッパに於いて、硬質磁器を初めて製造したのは、云わずと知れたマイセン窯...
昨年(2010)は、開窯300周年を迎えられたそうです。
(覚え書きをだらだらと綴っていますので、お時間のある方だけお付き合いくださいね。)

以下(青文字)はサントリー美術館による展覧会の案内(抜粋)です。
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本展は、国立マイセン磁器美術館の全面的な協力のもと、18世紀初頭の開窯期から王侯貴族の贅沢な磁器趣味、万国博覧会、モダニズム時代を経て現代まで、各時代の様式とジャンルを網羅し、その歴史の全貌に迫ります。   
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18C初頭のヨーロッパ...
各国(君主)が東洋から渡った磁器の製法の解明を競い合った時代...
透光性に優れ、滑らかで白い東洋の美しい磁器は、ヨーロッパ人を魅了したようです。

ザクセンの強王、アウグスト2世によりドレスデンの要塞に幽閉された錬金術師、
J.F.ベットガーが、西洋で初めて「硬質磁器の焼成」を成功させたと云われています。

彼はユングフェルン稜堡(乙女の砦)に隣接する地下壕で、日夜実験を繰り返し、
まず赤茶色のТ錙覆擦辰)を造り、やがて白い磁器を焼成したと記録にあるようです。

職業柄、「錬金術師」という言葉には過敏に反応してしまいますが、(苦笑
アウグスト強王に囚われる前のベットガーは、ベルリンで薬剤師の見習いをして
世界中から蒐集した薬草等を調合し、不老不死の秘薬の研究に勤しんでいたそう...

さて、このベットガーの思考錯誤の実験による磁器焼成の発明を経て、
1710年1月23日、王の布告により、公式に「マイセン磁器製作所」が開設されます。
工房は、エルベ川下流のマイセン、アルブレヒツブルク城内に設けられました。

この城は警備が容易な造りで、工房に於ける磁器製造の機密保持には適したのだとか。 
ところが数年後、逃亡者により、マイセンの秘法はヨーロパ中に広められてしまいます。

ベットガーは病のため1719年、37歳の若さで生涯を閉じていますが、
磁器の原料処方は没後、封印されて国家機密として扱われたにも関らず...です。

マイセンの「交差剣」のマークの表示は、この時から付けられるようになりました。
他の工房の磁器と区別するために、表示が義務づけられたそうです。
商標として世界最古のコバルト・ブルーの「交差剣」は、お馴染みですね!
これは、当時のザクセン公国の紋章だったようです。


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日独交流150周年記念
国立マイセン磁器美術館所蔵

300years of MEISSEN
 マイセン磁器の300年

 2011.1.8(Sat)〜3.6(Sun)
会場 サントリー美術館
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              第1章 西洋磁器の創成期
                 1.磁気製法の発見
                 2.色絵の完成
                 3.東洋への憧れ
                 4.ヨーロッパ様式の誕生
              第2章 王の夢、貴族の雅
                 1.王の夢
                 2.貴族の雅                         
              第3章 市民階級の台頭と万国博覧会
                 1.新古典主義とビーダーマイヤー
                 2.万国博覧会と歴史主義
              第4章 モダニズムの時代 
                   アール・ヌーヴォー,アール・デコ
                 1.アール・ヌーヴォー
                 2.アール・デコ
              第5章 創造の未来へ



東京ミッドタウン_サントリー美術館_独交流150周年記念_国立マイセン磁器美術館所蔵_マイセン磁器の300年展_神話図壺(国立マイセン磁器美術館蔵)                  「マイセン磁器の300年」展
                      ポスター:神話図壺
           (フォルム原型18世紀中期.製造1880-1900年頃)
                  左:ゼフィロスとアモール
                  右:ブシュケ あるいは音楽のアレゴリー

サントリー美術館入り口に掲げられたポスターです。
この一対の壺には、カメオのようなレリーフ装飾が施されていました。
色釉の上に、磁土を液状に溶いて塗り重ねられているのだそうで、
パット・シュル・パットと云う装飾技法として知られています。

左の壺には、愛の神「アモール」が、右には美しい霊魂の神「ブシュケ」...
壺の表面に繰り広げられた神話の世界に、しばし時を忘れて見入りました。

1851年、第1回ロンドン万国博覧会に展示されたという大作です。
ウェッジウッドのカメオ装飾に対抗してフランスで開発された技法を、
マイセン窯も導入し、ユリウス・ハンツェと云う方が完成に導いたようです。
羽根などの透け感が見事で、溜息まじりで拝見しました。

        
溜息まじりと云えば、もうひとつ...
今回の展覧会では、記憶に留めておきたい作品がいくつかありましたが、
磁器というよりも、まるで漆器のような美しい花瓶には特に魅せられました。
拙いラクガキでは色艶をお伝えできませんが、覚えがきです。

Memo byRichesse_ブラウンズドロフ様式バラ文瓶

漆塗りのような深く濃い地色に、バラ模様が浮かびあがり、
首に嵌められた輪の部分に施された金彩は、繊細で控えめ...
ネオ・ロココ様式が主流の時代にあった作品のようでしたが、
それは、しっとりと美しく、展示室で異彩を放っていた花瓶でした。

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「ブラウンスドルフ様式バラ文瓶」
Vase with rose pattern in the style of Eduard Braunsdorf
原型1863年頃.製造1900年頃
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ブラウンスドルフ(Eduard Braunsdorf)さんは、色絵の世界に
光の表現を取り入れた独自のスタイルを確立した方のようです。        
色絵付けのなかでは、他の描法とは一線を画すジャンルとされ、
この花卉(かき)文様を、「ブラウンスドルフ様式」と呼ぶのだそうです。
        
今更ですが、色絵(上絵付け)は焼成によって発色するわけですから、
印象派絵画を彷彿させる、光を放つこのバラの文様は、当然ながら
窯の中での色の変化を知り尽した、熟練の絵付け師ならではの描写...
見れば見る程、漆塗り様の地色で深い部分から発色しているようでした。      


ところで、本展で最も興味深く拝見したのは...
いうまでもなく、「第1章の西洋磁器の創世期」の展示室でした。
        
先述のJ.F.ベットガーによる、ヨーロッパ発の完成をみた磁器(白磁)は、
当時ジャスパー磁器とも呼ばれ、赤色Т錣両得を経て造られました。
囚われの身でこれらを造った作者に、想いを馳せました。

白磁(ベットガー磁器)の素材には、はじめは長石の代わりに
磁土(カオリン)に雪花石膏を混ぜられた石灰性のものが使われています。
だからでしょうが...
白磁瓶『Bottle after Chineese model/原型・製造1715年頃』は、
いわゆる「マイセンの白」より、クリームがかった柔らかな色合いでした。

長石を用いたマイセン磁器が生まれたのは1720年以降だそう...
純白で良質な磁器の焼成は、ベットガー在世中には叶わなかったようです。

明時代の徳化窯(福建省南部)による白磁「犀角杯」の写しもありました。
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徳化窯写し白磁小杯
Small bowl after Chinese "Blanc de Chine"
model from Dehua
原型1709-1710年頃・製造1709-1710年
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レリーフが施された、このベットガー磁器にも惹かれるのでした。 
”Blanc de Chine”として光沢のある白が珍重されたとありました。
 

        
嬉しかったのは、出光美術館が所蔵する2点の壺の特別展示...
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特別出品 出光美術館所蔵
色絵花鳥文六角共蓋壺 / マイセン(Meissen porcelain)
色絵花鳥文六角共蓋壺 / 柿右衛門(Kakiemon style,Hizen ware)
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2点を比べると、マイセン壺の地色は青磁っぽくみえました。

17C初頭の肥前有田で、磁器の製造が始まったのはよく知られるところ。
その後は白磁に色絵が施され、柿右衛門様式として注目を浴び続けます。
今も昔も洋の東西を問わず支持される、人気の柿右衛門様式ですが、
マイセン窯でも1720年代以降に、色絵磁器の写しが試みられたようです。


マイセン磁器の歴史を辿る、有意義な時間を持てました。
手仕事ならではの美しいマイセンの器を、いくつか愛用していますが
スタイリッシュな空間にも、シノワズリなマイセンは寄り添います。
時々テーブルで、漆器とのコラボを楽しんだりしています。
        
マイセン磁器の300年展...
この後も、各地を巡回するようですので、また伺えればと思います。



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日独交流150周年記念
国立マイセン磁器美術館所蔵
 マイセン磁器の300年
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                     主催 :サントリー美術館
                         国立マイセン磁器美術館
                        NHK
                        NHKプロモーション
                     後援 :ドイツ連邦共和国大使館
                     協賛 :冨士機材・三井不動産
                    協力 :ジーケージャパンエージェンシー
                            ルフトハンザ カーゴ
                            ルフトハンザ ドイツ航空



さて、展覧会の後は、美術館内の和みスペースでひと息...
ここには、加賀麩の老舗、金沢に本店を構える「不室屋」さんのカフェがあります。


サントリー美術館SHOPxCAFE 金沢加賀麩「不室屋」の三色生麩のくず湯                    サントリー美術館 SHOPxCAFE
 
今回は、この「三色生麩のくず湯」をいただいて温まりました。
三色生麩が浮かんだ、ほんのり甘いくず湯には金箔も添えられていました。
これは、「マイセン磁器の300年展」開催中の限定メニューだそうです。
ごちそうさまでした...


日独交流150周年記念・国立マイセン磁器美術館所蔵
マイセン磁器の300年展巡回先
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2011年4月16日(土)〜  6月12日(日):松本市美術館
2011年9月10日(土)〜11月27日(日):兵庫陶芸美術館
2012年4月  7日(土)〜  7月22日(日):大阪市東洋陶磁美術館
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*巡回先美術館DATAはこちら★(ページ内リンク)


Museum of MEISSEN Art , MEISSEN Manufactory
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Talstraße 9,01662 Meißen
http://www.meissen.com/de/museum/museum-meissen.-art
TEL:  +49(0)3521 / 468-208 und -700
E-Mail: museum@meissen.com


SUNTORY MUSEUM OF ART
サントリー美術館
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東京都港区赤坂9−7−4
東京ミッドタウン ガレリアF3
http://suntory.jp/SMA/
Tel : 03-3479−8600
Open : 〔日・月・祝〕10:00〜18:00
            〔水〜土〕   10:00〜20:00
Closed : 火曜日 
Admission fee :¥1,300
Access 都営地下鉄 大江戸線 六本木駅出口直結
           東京メトロ 日比谷線 六本木駅(地下通路直結)
           東京メトロ 千代田線 乃木坂駅出口より3分
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<次回は、サントリー美術館コレクション展です>
開館50周年記念「美を結ぶ.美をひらく」PARTI
夢に挑む コレクションの軌跡
2011.3.19(Sat)〜5.22(Sun)
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加賀麩 不室屋(ふむろや)
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<不室屋本社>
石川県金沢市かたつ1番地
http://www.fumuroya.co.jp/
茶寮不室屋/FUMUROYA CAFE
石川県金沢市尾張町2丁目3−1
予約Tel:076-224-2886 ‎
Open :11:30〜18:00
      11:30〜14:00 (Lanch)
Closed:火曜日
SHOP X CAFE
東京都港区赤坂9−7−4
東京ミッドタウンガレリア3F サントリー美術館内
Open :11:00〜20:00 無休
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Art ☆Museum(アート・美術館) : comments(7) : - : posted by le Magazine ★ Richesse
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